2014年1月31日金曜日

みやざき中央新聞


宮崎から全国へ「今を生きる人」を取材し発信している新聞

“みやざき中央新聞”

その内容は心温まるものばかりで読者の魂を揺さぶられる記事が多い事で有名。

そんな新聞の1面の社説に「私のお話」が掲載されましたので紹介します。

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「手放すことで得られるものがある」


宮崎県串間市にある市木温泉「たぎり荘」

そこのオーナーである清水直樹さん(40)ご夫妻からこんな話を聞いた。

2年前まで直樹さんは宮崎市内でサラリーマンをしていたが、田舎で自給自足の暮

らしがしたいと思って当てもないのに脱サラした。

その後、何かに導かれるようにインドへ行こうと思った。

妻の千代さんには「3ヶ月間インドに行ってくる」とだけ伝え日本を後にした。

初めの1ヶ月は観光するなどしてインドの喧騒を楽しんだ。



そんなある日。

デリーの街がお祭り一色になった。直樹さんはふと「有り金を全部使ってしまおう」

と思った。

そして、本当に一文無しの状態になった。

旅行中にお金がなくなるなんて、ただでさえ不安になるだろうに、ましてやインドと

いう未知の国だ。

直樹さんも初めのうちは「どうしょう。ヤバい」と思ったが、しかし「無い袖は振れな

いなんとかなるだろう」と開き直り「お金がなくて困っている何でもいいから働かせ

欲しい」と声を掛けて回った。


そうこうしているうちに、インド北部のカシミール地方で宿泊施設を経営しているイン

ド人の男性と出会い仕事をもらった。

デリーの街を歩いている日本人観光客に声を掛け宿泊を斡旋する仕事だった。

またカシミールのシュリナガルという観光地でツアーガイドもやった。


2ヶ月はあっという間に過ぎた。


日本に帰れる金銭的目途も立ち4月9日無事帰国した。

実はその前日、千代さんにも人生を変える出会いがあった。

4月7日 たぎり荘を経営されていた「幸島のサル」の研究で有名な三戸サツヱさん

が98歳で亡くなった。

千代さんの知人が8日の葬儀に参列した際、三戸さんの娘さんから「たぎり荘の経

営者を探している」と相談を受けたのだ。知人はその話を千代さんに持ちかけた。

翌日、

3ヶ月のインドの旅を終え帰ってきた直樹さんは千代さんに「ドリームボード」という

夢リストを見せた。

その真ん中に書かれていた「ゲストハウスをやる」という夫の夢を見た瞬間

鳥肌が立った。

「それ、もう用意されているよ」

3ヶ月間のインドの滞在で一時的とはいえ直樹さんが持ち金全てを手放した事と

帰国直前に日本で起こった事は繋がっているのではないだろうか?


そういえば、「断捨離」で一躍時代の人になったやましたひでこさんは

「手放すことで幸せになれる」といっていた。


「断捨離」のサイトを覗いてみた。

「断捨離を進めていくと《シンクロ二シティ(意味のある偶然)》が」

頻繁に起こるようになります


どんな事が起こるかは人それぞれですが、例えば絶妙なタイミングで人と縁が繋

がったり、仕事がうまくいくようになったり、欲しかったモノが手に入ったり…

といった偶然に恵まれる人が多いのです」と書かれていた。


どうやらモノを手放していくことと人生が好転することは

何らかの関係があるようだ。


ところで「たぎり荘」には時計がない。

モノを手放す快感を覚えた直樹さんは時計すらも手放してしまった。

「時計がなくても自分の感覚を信じる事でちゅうどいい時間に食事もお風呂も提供

できるし、人と待ち合わせしてもちょうどいい時間に行くことができるんですよ」

と言っていた。

さすがに、お金や時計まで手放してしまうのはハードルが高い。

でも、この話を聞いたおかげで今まで捨てられなかったモノも惜しみなく処分する事

ができた。


手放すことで空いたスペースに新しい情報や必要なモノが入ってくる

「ゆとり」が生まれた。

なにより自分自身心が軽くなり快適に生きられるようになった。

「もっと身軽になって、本来の自分を取り戻して“今”を大切に生きていこうよ」と

笑う直樹さんの顔が思い浮かんだ。



2013年9月23日号 社説 編集部 西畑良俊
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◆あとがき◆

この記事を最後まで読んで頂きありがとうございます。

改めて振り返り自分の言葉に置き換えてみると

「断捨離」に出会う前の僕は消費社会の一部で必死に求めてばかりいました。

TVや雑誌で見た最新のモノを安く手に入れるため比較し動き回る。

手入れる事で心を満たす自己満足、ただそれだけ。

その為に働く日々を送ってきました。


ある時、


「今までの人生(1周目)は興味のあるものをとことん手に入れたりそのために行動

したりする学びの蓄え期」だったんだと考えました。


そして、


これからの人生(2周目)は過去の経験を繰り返す事になるだろうと…

もちろんそれでもいい。

しかし、何か満たされない


満たされるために時間やお金を使うのではなく。

「自分にできること事、自分にしかできない事」

そこに時間と情熱を注ぎ込みたいと考え2周目の人生は

大きく方向転換(シフト)しました。




お世話になった会社を辞めると同時に、家にある過去に手に入れたほとんどの

産物を車に詰め車ごと売り払った。



初めての感覚だった


すっきりし何もかも新鮮に感じるようになった



過去にとらわれず新しい光と風を感じるようになった



大丈夫か?という気持ちもあったが、前向きな気持ちの方がはるかに大きかった



「心にぽっかり穴が開いた」という言葉 まさにその状態だった。


それこそが「ゆとり」であり希望なのかもしれない。



売り払って得たお金でインドへ一人旅に出た。

日本とはまるで違う生活環境。

言葉、食べ物、宗教 全てが別世界。

頼れるのは自分だけ。


そこで発揮され試される等身大の自分。

片言の英語でも心と心が通じ合う人が向こうから現れ必要なメッセージを運んでく

れる。

改めて自分の価値観や存在を知り何度も涙を流した。

その涙が心の汚れを落とすかのように僕を元に戻す。

過去の習慣で身に付いた偏見やこだわり、知識や執着のフィルターが音を立て崩

れるのを感じた


ようやく本来の自分を見つけた気がした。


手放すことで得られるものがある。


何かが始まる時は自分が動いた時


頭で考えていても何も始まらない。行動が全てだ。


人生はいつでも変えられるし遅いということはない


その舵を握り操作しているのは自分なのだからだ。


モノを手放したからといっても想い出は消えないし


必要なモノ、大切な人とはまた繋がる


僕にとって断捨離は自我や執着心というモノだった。


意識を変えたら出会う人や起こる物事が変わるし人生も変わる。


過去があるから今がある

今の積み重ねで未来がある NOW IS NOW





今日は旧暦の元旦
明けましておめでとうございます。
今を感じて感謝の毎日
今年もよろしくお願いします。 


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※新聞文面中の「オーナー、経営者」は管理人という意味です。



宮崎中央新聞HP
http://miya-chu.jp/



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